仕様・概要
ROBORACK
(ロボラック)Automatic Laboratory Small Animal Rearing Apparatus
実験マウス自動飼育装置
実験者の負担やリスク、マウスのストレスの軽減を目的に開発されたマウス飼育の自動化装置です。
従来手作業で行われ、自動化が難しいとされてきた、餌や水の供給、換気、汚染敷材の回収と排出、新しいケージへのマウスの移し替え等・・・これらの作業の自動化を実現しました。
作業履歴を残し、ケージの完了時にはメールでお知らせ。万が一の時には自動停止し、メールで作業者に通知します。
ロボラックが人とマウスに優しい理由。
寸法(mm) | W2410 × D873 × H1920 | ※分割搬入設置が可能 |
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重量 | 180kg | |
電源 | AC100V/1500W | アースが必要 |
対応パソコンOS | Windows10 | 専用PC装備 |
収容ケージ数 | 40ケージ(標準仕様) | オプションで増設可能 |
1時間あたりの 交換処理能力 |
8~12ケージ | 設定および飼育敷材の汚染度等により変わります |
騒音 | 60db以下 | 固形餌の餌箱への投入音は除く |
保護レベル | 各部防水 | |
空調機能 | 強制換気 15回/1H程度(仕様変更可) | 温度、湿度は設置場所に準ずる(推奨値あり) |
敷材、餌用 ロードセル精度 |
±3g | |
専用ケージ蓋材質 | ポリプロピレン、ステンレス、アルミ | オートクレープ可能 |
専用餌箱材質 | ステンレス | オートクレープ可能 |
給水 | 自動給水ノズル・・・ステンレス 給水ライン・・・テフロン 継手&パッキン・・・PBT/シリコン/NBR |
給水ラインには水道、タンクなどの水源が必要 |
推奨ケージ | 日本クレア製 マウスTPX CL-0103-2 蓋はROBORACK専用 |
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※商品のデザイン、定格、仕様、補修用性能部品などは改良等のため、予告なく一部変更することがあります。 |
各部名称
①飼育棚
標準モデルで40ケージ格納できる飼育棚です。
飼育棚ごとに照明をつけたり、飲料水の種類を変えるなど様々なオプションに対応しています。
ケージの外部は陰圧として装置外部の臭気を抑制しておりケージ間の空気コンタミを抑制します。
②飼育ケース
日本クレア製ケージ(CL-0103-2/CL-0103-1/CL-0103-3)に対応しています。
各部の隙間を減らしシーリング部品を廃することで、メンテナンスが容易な構造に仕上げました。
餌箱は引き抜くだけのワンタッチで取り外しができ、管理が容易です。
このケージにロボラック専用蓋を組み合わせることで、より大きな内寸高さを得ることが可能です。
ケージは陽圧状態とし、40ケージ合わせて4~12立方平方メートル/1時間の吸気を行い、清浄した空気を入れ込みます。
スライド蓋を開くことで開口部を広く確保でき、中の動物へのアプローチがしやくなっています。段差の形成により動物の脱走も抑制しています。
③搬送ロボット
動きの詳細へ④ケージ交換ロボット
動きの詳細へ⑤餌供給機
動きの詳細へ⑥敷材供給機
動きの詳細へ⑦ケージ蓋ストッカー
⑧ケージストッカー
⑨廃棄敷材回収機
動きの詳細へ機能・スペック
構造特性
簡易防水構造
消毒しやすい簡易防⽔構造です。消毒液による消毒作業にも対応しておりますので衛生管理も安心です。液体がかかっても動作に支障や壊れにくい構造を採用しております。
低騒音・低振動構造
各部品に減振ブッシュの採用や高性能低振動モーターを適切に構成することにより低騒音かつ低振動を実現。
動作騒音60db以下は施設のガイドラインの騒音レベル以下です。
逃亡防止構造
万が一の場合も装置がボックス構造のため動物の脱走を防止します。
設置時分割可能構造
狭い空間にも設置しやすいサイズです。
W幅2400×D奥870×H高1920
↓分割すると↓
W幅1200×D奥750×H高1920
一般的なドア寸法があれば設置搬入可能です。
[導入のご案内へ]
飼育エリア
この飼育エリアでマウスを飼育します。飼育棚は標準仕様で40ケージ格納でき、オプションで最大120個のケージを増設可能です。
ここが自動自動給餌
決められた量の餌を秤で計測して、餌箱から自動給餌します。
自動給水
飼育棚に設置した給水ノズルから給水します。給水系統はマウスの口に触れるため飼育環境に影響が出る部分です。そのためケージごと給水の種類を変えるなど、様々なオプションを用意しております。水源が用意できない施設の場合等に給水源をタンク化することが可能です。
自動給水ノズルは漏水抑制のため、ケージ外部に配置されています。配管はテフロンを使用しており汚れにくく、各配管パーツの交換もワンタッチで容易です。
[給水システムのオプションへ]
[飲料別供給機能のオプションへ]
強制換気システム
飼育品質向上対策として飼育棚の各ケージに個別に排気吸引配管を設置。各ケージのフードの配管より各ケージに個別に送気し、換気を行います。装置外部に臭気が漏れないよう装置内は陰圧環境下にあります。ケージ内に空気を送り込み陽圧環境にすることで強制換気を実現しています。
換気量は60立方メートル・15回/1時間を基本に調整が可能です。
- ケージ内のアンモニア濃度を強力に抑制
- 飼育ケージ間における動物の体温影響を抑制
- HEPAフィルターを搭載
格納エリア
洗浄済みケージ・使用済みケージ・ケージ蓋を格納します
交換エリア
搬送ロボットが飼育中ケージと新規ケージを運び込み、交換エリア内でマウスを移動させ飼育エリアへ再格納します。
ここが自動ケージの移動
マウスを定期的にきれいなケージに⼊れ換えます。交換予約が可能です。搬送ロボットが、飼育中ケージを運び込み、格納エリアから新規ケージを運び込んでマウスのケージ移動等をします。
ケージ交換が終わると飼育エリアへと再格納します。
[マウスに与えるストレスを軽減した工夫]
汚染敷材の排出
ケージ内に敷設されたロールバーの回転により汚染敷材が排出され、敷材吸引装置が汚染敷材を回収します。
汚染敷材の吸引
ケージ交換時にだけ、ロボラック本体外に設置した吸引機が作動して汚染敷材を即時吸引します。
敷材の供給
秤により新規敷材が適量供給されます。
マウスの移動
ケージが回転することで、マウスが自然と新規ケージに移動します。
作業効率を上げる機能
作業履歴保存機能
ケージ交換やえさやりなどの作業を行った記録を履歴として保存し管理できます。餌供給装置には秤が搭載されており、餌の消費量の記録も自動で可能。自動化によるメリットを活かして記録管理の手間を大幅に削減し作業者の負担を軽減します。
プリンターと接続していただければ、印刷出力を行う機能もあります。エクセルでの管理にご利用いただけるCSV方式でも出力可能です。
カレンダー予約動作機能
次回のケージ交換の⽇時や、えさの量などを予約できます。設定画面で日時と交換するケージを設定し、人がいない夜間休日問わず作業が可能です。
遠隔通知(メール)機能
ロボラックの作業パネルでメール登録をし、それぞれのメールごと遠隔通知の利用の有無等を設定できます。
作業の開始&完了のお知らせは勿論の事、装置の異常時等の緊急事態をいち早く指定メールアドレスに通知可能です。(※通信環境の設定・カメラの設置が必要です)
ラベル取付機能
①各棚に設置できるラベル
②ケージに付帯する餌箱に挿入するラベル
これらを取付けることで、①と②に連動してソフトウェアで番号管理ができます。またこのラベル番号を元に、作業予約などのケージ管理をします。